カテゴリー別アーカイブ: 古代ギリシア料理

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古代マケドニア料理(その3)

古代マケドニア料理ー3皿目。紀元前300年頃のマケドニア貴族の結婚祝賀会メニュー「山羊のチーズとハーブの焼きサバ」。アピキウスの料理書から再現

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【材料】
サバ・・・・2尾
生のオレガノ・・・2枚
シェーブルチーズ・・・230g
アサフェティダ粉・・・小さじ1/2
塩・・・・適量
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【作り方】
①サバの切り身をオーブンの鉄板におく。
②塩とアサフェティダ粉をふりかける。
③オレガノのみじんぎりと砕いたチーズを混ぜて魚に押し付けまぶす。
④こんがり焼く。

アレクシス(138)アテナイオス『食卓の賢人たち』(323c-d)の書物では
マグロを使っての調理法を述べておりますが『古代ギリシア・ローマの料理とレシピ』の作者であるアンドリューさんがアレンジしサバで作ったレシピにして掲載しています。
地中海の暖かな水域にはムロアジはマグロが生息しますので
そちらで調理したほうがより古代の味に近い再現になるでしょう。

シェーブルチーズがしょっぱいので塩の効いた魚よりは
まぐろの方が味がマイルドになります。
古代マケドニアやギリシャで使われたのはシルフィム(ラーセルの根)だったのですが
ローマ時代に絶滅してしまいました。代用として
アサフェティダがローマ時代より用いられています。
シルフィムはネロ皇帝が最後の1本を食べてしまったと伝えられています。
アサフェティダは現在はインド料理の調味料として使われていますが
日本ではあまりなじみが無いハーブですね。
香りの印象はマンゴー+ドリアン÷2。南国のフルーティ感漂うフレーバーです。

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古代マケドニア料理(その2)

古代マケドニア料理ー2皿目。紀元前300年頃のマケドニア貴族の結婚祝賀会メニュー「レバーのオキシリンクス風」。アピキウスの料理書から再現」

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【材料】「レバーのオキシリンクス風」材料
ラムのレバー(牛肉レバーで代用)・・230g
赤ワインビネガー・・・大さじ2
オリーブオイル・・・大さじ2
生のコリアンダー(=香菜)・・・みじん切り(片手いっぱい)
乾燥コリアンダー(=香菜)・・・小さじ2
コショウ・・・適量
塩・・・・適量
【作り方】
①レバーに他の調味料をまぶし、2~3時間から一晩漬け込む。時間が勿体無い場合は手で肉にすり込む。
②肉だけでは色のバランスが悪いのでレシピ外ですがピーマンやパプリカを一緒に織り交ぜながら串に刺していく
③オーブンで25分程度、焼き加減に注意しながら調理する。
④同じくレシピ外ですが彩りでトマトを加えました。皿に盛って完成です。

このレシピはエジプト、オキシリンクスのパピルスに記載されていたギリシアの料理書に書かれたもので
その土地であるオキシリンクス風のものですね。
招待されたアテネ人ピッポロコスがサモスのリュンケウスに宛てた手紙に記したものが伝えられたようです。
到着すると客1人1人にワインの銀杯が配られ、青銅の皿には大きな平たいパン、そして
鳥、鴨、鳩の切り身が第一コース、第二コースは銀皿にガチョウ、ウサギ、子山羊、第三コースには鳩、雉鳩、山うずらなどが
供されました。
象牙の籠にはフルーツ、ナッツが。それぞれ相応しい容器にクレタ風、サモス風、アテネ風のケーキ。
卵黄がけのつぐみ、うぐいすの詰め物が入った丸焼きのブタ。焼いた牡蛎やホタテ貝。子山羊のシチューには金の匙。
全て食器も含め持ち帰る土産としてふるまわれたと記されています。


ローマ時代にフォークが出てきたのでこの時代はスプーンのみですね。

この「レバーのオキシリンクス風」。原書の『オキシリンクス料理書』では良いレバーを切り分け、コリアンダー、タイム、シルフィム、野菜ジュース、ビネガーで和え、串にさし、高温で焼いて供する。と記載されていますが
当時の野菜ジュースの感覚がイマイチ謎ですね~;

香菜が苦手な人にはあまりオススメしませんが
アジアンエスニックが好きな人には楽しめる味です。

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古代マケドニア料理(その1)

紀元前300年頃マケドニア貴族の結婚祝賀会メニュー「野うさぎのロースト」

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【材料】「野うさぎのロースト」材料
野ウサギの背肉・・・1個
タマネギ・・・1個
オリーブオイル・・・適量
生のラヴィッジまたはセロリの葉・・・みじん切り
乾燥セイボリー・・・小さじ1
生または乾燥ヘンルーダ※写真の(フェヌグリークリーブ:FenugreekLeaves)で代用・・・小さじ2
セロリシード・・・小さじ1
アサフェティダ粉・・・小さじ1/2
赤ワイン・・・1と1/4
魚醤・・・大さじ2
黒コショウ・・・小さじ1
塩・・・・適量
【作り方】
①なべに湯を沸かしてウサギをさっとゆでる。(血が多いのでクサミを取るため)
②オーブン用のトレイに肉を移し、塩、コショウで味を調えオリーブオイルをかけて焼く。
③タマネギ、ヘンルーダ(フェヌグリークリーブで代用)、セロリの葉をみじん切りにし
他の香辛料と、ワイン、魚醤、オリーブオイル(大2)をまぜる。
④②に③をかけてオーブンで焼く。
⑤セロリの葉を散らす。
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このレシピはエジプト、オキシリンクスのパピルスに記載されていたギリシアの料理書から。
アレクサンダー大王が東方遠征で莫大な富を古代マケドニアにもたらした為、
マケドニア国内ではインフレが起こっていたようです。
ディアドコイ戦争で活躍した王たちはそのステイタスと外交手腕を示す為に贈り物を
多数用意しました。宴会に出された料理はもちろん、金や銀や青銅の皿、花冠、香水は全て土産になりました。
ただし結婚祝賀会でも男女の同席は許されず、この宴会の列席者は20人の男性です。

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ヒストリエを読んでいてよく食事のシーンが出てくるので
古代ギリシア料理ってどういう物だったのだろうか?と疑問が沸いてきました。

そんな訳で『古代ギリシア・ローマの料理の料理とレシピ』という本を参考に調理にレッツトライ♪
ちなみに上記の本は翻訳した文章とレシピのみで調理した写真の掲載は一切ないのです・・・;
実際に作ってみると
オーブン190度で1時間半との記載ですが昨今のオーブンの性能は上がっているので
そこまで時間をかけなくても大丈夫なのでは?と感じたり、国内にあまりない材料もありますので
取得可能で近しいスパイスを代用しアレンジしています。

作ってみた感想は2300年前の人って案外美味しいものを食べていたのだなぁと。
興味のある方はトライしてみてくださいね♪