ポンペイ・レッドが鮮やかに残る『秘儀荘(ヴィラ・ディ・ミステーリ)』。エルコラーノ門を出て遺跡の瓦礫と野原を進むと北西の端にあります。
紀元前60年頃に描かれた『ディオニソスの秘儀を等身大で描いている赤地の壁画』がとても有名な貴族の館です。
遺跡のはずれの結構さみしい場所で、観光客は私たちを含めて2~3組しかいませんでした。
それなのに・・・なぜかここだけ入り口近くでご機嫌なフニクラの歌が野原に置かれた椅子に置かれているラジオで流れていて謎でした;
周囲に誰もいないし・・ツアー客が集団で回るには駅から距離があるのでしょう。プログラムにはあまり組まれていないようです。
館自体は紀元前2世紀に建てられたもので建築途中のように断片的に残っている建物です。
当時は海を臨むように建築されたそうです。
でも食堂(トリクリニウム)だけは日が差さって変色しない程しっかり残っていたので
赤い壁画が見事にありました・・・・!
中世ヨーロッパの宗教絵画の様式など存在しない時代の壁画はリアルでした。
ルネッサンス以降の写実的絵画と変わりないくらいデッサンがとれていたのには驚きです。
ローマ帝国の崩壊から絵の技術も後退してしまったのですね。
今回のイタリア旅行。自由に回りたいと思ったのは、前回ツアーで行ったカメオ工場やら、ポンペイがイマイチドコを歩いているのか分からず
物足りなかったのが理由だったのです。なのでこの時点までは
ああ、フリーっていいな~♪
と呑気に思っていました。
↑まさかこの後、ポンペイをまるまる2周して迷子になった挙句、電車に乗り遅れるなんて想像もしてませんでしたから・・・!
ハプニングは『「Pompei Valle」という駅はありませんっ!ポンペイへ子供』と旅行続きます。