海賊(Le Corsaire)こどもの有名バレエ演目


バレエ『海賊』のあらすじ
ballet_kaizokuバレエ海賊イラスト
舞台はギリシアの地中海。難破船の事故で浜辺に打ち上げられた海賊たち。
首領コンラッドは介抱してくれた、メドゥーラという美しい娘と恋に落ちます。
メドゥーラは女友達グルナーラと海賊仲間ビルバンド、忠臣アリの世話をします。
しかし突然、ギリシアの敵国トルコ軍に村が襲われる事態に!
海賊たちは逃げおおせたものの、二人の美女メドゥーラとグルナーラは捕えられ、
奴隷商人ランケデムに引き渡されてしまうのです。
女友達グルナーラはトルコ総督パシャへ売られてしまいますが
首領コンラッドは間一髪でメドゥーラを奪い返します。

海賊たちは洞窟で勝利の宴を楽しみます。
そしてメドゥーラがギリシアの故郷へ帰りたいという願いを受け入れる首領コンラッド。
いかし海賊仲間ビルバンドは解放に納得が行かず、奴隷商人ランケデムを味方に引き入れて謀反を企てます。
首領コンラッドは睡眠薬を盛られてしまい、寝ている間に
海賊仲間ビルバンドはメドゥーラを再び捕らえて逃亡、トルコ総督パシャに売り飛ばします。
忠臣アリは後で気が付きましたがどうしようもありません。

トルコ総督パシャはハーレムにメ女友達グルナーラとメドゥーラまでが自分の物になって大喜び。
美女の踊りにうつつを抜かしています。
そこへ変装し巡礼者の格好をしたコンラッドと忠臣アリが潜りこみ
激しい乱闘の末にメドゥーラと女友達グルナーラを救い出します。

かくして海賊コンラッドとその仲間たちは
再び大海原へ漕ぎ出していく所で幕を閉じます。

動画で鑑賞♪『海賊』
バレエ『海賊』公演背景
パリ・オペラ座で1856年に上演され話題になりました。原作はイギリス出身でロマン主義の詩人バイロンが1814年に発表した『海賊』。その舞台であったギリシアは長らくトルコ(オスマン帝国)の支配下にあり19世紀に独立を果たしました。作者のバイロン自身もギリシアの戦線に参加し1824年に戦場にて病死しています。原作のラストでは首領コンラッドはトルコ軍によって牢屋へ入れらてしまい、首領コンラッドが死んだと誤解した美女メドゥーラは自害してしまいます。美女メドゥーラの死を知った首領コンラッドは人知れず行方をくらましてしまう・・・という悲劇的な作品だったのです。しかし改変を重ねて今の様なハッピーエンドになりました。高度なテクニックが必要とされ難易度が高い忠臣アリの踊りはルドルフ・ヌレエフやファルフ・ルジマートフの力強い演技が評判になり大旋風を巻き起こしました!。日本国内でもK-バレエカンパニー率いる熊川哲也扮する忠臣アリに多くの人が魅了されています。
No.7「海賊」キーロフ・バレエ団(現:マリインスキー)
|おススメ度★★★|子供と一緒に鑑賞★(※男子には★★★)|
ロシアを代表するキーロフ・バレエ団(現:マリインスキー)で初演されたオレーグ・ヴィノグラードフ版。奴隷市場やトルコ総督のハーレムまで、美しくエキゾチックな雰囲気を繰り広げる、スペクタクルなバレエ。日本では熊川哲也氏率いるK-バレエ団が一気に押し上げた有名な演目です。

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