- バレエ『ラ・シルフィード』のあらすじ
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いたずら好きな森の妖精のラ・シルフィードが人間の青年ジェイムズに恋をしてしまいます。
しかし青年ジェイムズには人間の婚約者エフィがいます。
一方ジェイムズの友人ガーンは婚約者エフィに秘かな想いを寄せておりました。ジェイムズとエフィの結婚式の当日、見すぼらしい老婆が姿を現しました。
結婚パーティの行われる広間の暖炉を陣取り動きません。
この不愉快な珍客を追い出そうとすると、貧しそうな老婆はマッジと名乗り実は占い師だと話します。
そして「エフィが結婚する相手はジェイムズではなく、友人ガーンになるだろう」と告げられ、動揺するジェイムズ。
エフィも恐れ慄きショックを受けますが、婚礼の身支度のため別の部屋へ赴きます。
ジェイムズが独りで気を取り直そうとしていると、そこへラ・シルフィードが現れました。そしてこともあろうに二人の婚約指輪を奪って、森の中へ逃げ込んでしまうのです。
無邪気なラ・シルフィードの甘い誘惑に負けて婚礼の会場から出て、森へ追いかけていく青年ジェイムズ。
森の奥深くで妖精ラ・シルフィードとの楽しい時間を過ごします。
なんてことでしょう、ジェイムズはすっかり心を奪われてしまい、ラ・シルフィードの虜になってしまうのでした。
可憐なラ・シルフィードを腕の中に捕まえたいと躍起になるジェームズ。胸の鼓動は治まりません。
そこへあの占い師、マッジが現れます。
マッジは「このショールをかければ妖精が捕まえられるよ」とショールをジェイムズに渡しました。
夢中になってしまったジェイムズがラ・シルフィードの肩へショールをかけると、妖精の羽がもげ落ちて
ラ・シルフィードは息耐えてしまいました。占い師マッジは魔女で、ショールは妖精にとって毒入りの品だったのです。愛しいラ・シルフィードを失い、悲嘆にくれるジェームズ。
すると婚約者だったエフィと友人ガーンの婚礼の列が通りかかりました。
エフィはジェームズが出て行ってしまったので、自分は捨てられたのだと悲しみ・・・・友人ガーンの求婚を受け入れてしまったのです。魔女マッジに詰め寄るジェームズに「粗末にされた魔女の報いをジェイムズは受けたのだ」と言い放ち、
全てを失ったショックでジェイムズは倒れます。
すると空に昇天していくラ・シルフィードが見えました・・・。
- 動画で鑑賞♪パリ・オペラ座バレエ団全幕『ラ・シルフィード』
- バレエ『ラ・シルフィード』公演背景
- 1832年、パリオペラ座にて初演。上演で使われる音楽はタリオーニ/ラコット版とブルノンヴィル版の2通りがあります。
1820年代につま先で立つ技術が培われ、『ラ・シルフィード』の様な幻想的なバレエ演目は『ジゼル』に至るまで、大きく躍進しました。また、
足さばきが細やかで難易度の高い振り付けの演目としても有名ですね。衣装も当時のヨーロッパでは幻想世界への憧れから「ロマン主義」が芸術作品として多く制作されたため、白く透ける様に薄いシフォンドレスは『シルフィード風』として流行しました。
男性もチェック・スカートを着用するスコットランド民族衣装に特徴があります。
|おススメ度★★★|子供と一緒に鑑賞★★|